ひどく長く永い夢を見ていた気がする
でもどんな夢だったかは忘れてしまった
目が覚めた頃には執務室に夕陽が射し込んでいて、いつも私が使っている椅子には副団長の〇〇が座っていた
「あ、団長(さん)起きたんだ…ってどうしたの？」
彼女は私の顏をみて表情を曇らせる、なにか顔についているだろうか
「だって…団長(さん)、泣いてるよ？」
言われ目を拭って気づいた
泣いていた
「悲しい夢でもみた？それとも嫌なことでもあったのかな」
夢を見ていた気もするが内容は忘れてしまった
きっとあくびの時の涙だろう
「あくびなんて寝る前だからとっくに流れちゃってるでしょう？」
それもそうだ、と納得し夢の内容を思い出そうと試みる
そうだ、なんだかこの世界ではない建物や装置があって…
思い出せたのはそこだけ、断片的もいいところである

#すずめのひとりごと